即墨での生活について調べてみた件
即墨、そこは中国山東省青島市の北部、かつての青島がそのまま残っている地域。
空港から車で30分と交通も便利。
今日はこの即墨の魅力を紹介しよう。
その字の通り、即墨は、雄大な自然がまだそのまま残っている状態で、空気もよく、しばし都会の雑踏を忘れることができる。
アヒルの鳴き声も聞こえ、運がよければ、馬やヤギにも遭遇できる。
夕暮れ時には、日没も美しい。
しかし、青島市民は、即墨で仕事をしたり、住んだりすることに対して、いささか抵抗を覚える傾向がある。
実際に、即墨で住み込みで働いている青島市民に話を聞いてみた。
取材に協力してくれたのは、即墨の研修センターで日本語の先生をやっているBさん。
取材していくうちに、なぜ青島市民は即墨での生活に抵抗をおぼえるのか、その原因がわかってきた。
Bさんが住んでいる研修センターは、即墨中心部から少し離れたところにあり、車でも市内へ行くのに10分から15分はかかる。
主要なバスも「煙青路」まで行かないと、ない。研修センターの近くにもバス停はあるが、走っているバスは1時間に1本、24番バスが来るだけ。待っていれば、それだけ時間のロス。
車や手段を持っていないと、「煙青路」まで40分歩くことになる。
それでは、歩いて40分の距離とはどのくらいの物なのか。車の走行距離のメーターで測ると、
紅領の交差点から研修センターまでは、距離3.5km。
環秀広場から研修センターまでは、距離3.3km。
どちらもおよそ距離3.5kmという結果が出た。
ピンと来ないので、青島市内にその距離を当てはめてみた。
皆さんが知っているおなじみの「イオン東部店」を基準に3.5kmを地図で測ってみた。
下の地図の赤い矢印が距離3.5kmを示す。
ご覧のとおり、Bさんはこれだけの距離を日常的に歩いている。
青島市民にとって、この距離を歩かなくても、必ず何かお店がある。
歩いたとしても、特別に健康法として、夜店で値切って買ったジャージを着て、首にタオルをかけて、ウォーキングするだけ。
しかし、即墨のこの地域で暮らしている住民はそんな悠長なことは言っていられない。
ではタクシーは来てくれないのか。
タクシーの運転手に話を聞いてみた。
この辺りは、中心部より田舎すぎて、地元の人間もあまり来ないところだという。
だから、ほとんどのタクシーもしぶしぶ来るのだという。
確かに、大通りでタクシーを捕まえて、この場所を言ったとき、だいたいのタクシーの運転手はこう言う。
「太偏了!(タイピエンラ)/辺鄙すぎる」しかし、ここに住んでいる人間にとっては、死活問題。運転手に本音をぶつけられてもめげないのがここの住人のスタイルなのだ。
ここの人に話を聞くと、タクシーはだいたい3タイプいるという。
1.めちゃめちゃいいタクシー/10元ちょっと遠くてももともとのお値段の10元でここまで来てくれるという。しかし、このようなタクシーはまれだという。
2.標準的なタクシー/15元いちばん多いのはここまで15元で来てくれるタクシー。
3.腹黒タクシー/20元たちが悪いのは、人の話も聞かないで、20元ないしはそれ以上の値段をさらっというタクシー。そういうタクシーほど「辺鄙すぎる」と連呼するのだという。
この研修センターから歩いて30分のところに村があり、その村にスーパーやレストランなどが集まっている。
この研修センターにも食堂やスーパーはあるのだが、担当者が遅くて5時半には仕事を終えて帰ってしまうのだという。
ここの住人は何か用事があるときは、そこまでバイクや車で行くか、市内に出て行って、そのついでに買い物や食事を済ませてくるのだという。
研修センターの食堂は午前11時半からの昼食と夕方5時からの夕食の時間がある。
Bさんの退勤時刻は夕方5時。
しかし、仕事が終わってから食堂へ来てみると、もうすでに料理が奥に引っ込められ、
みんなも半分位食べ終わっていることがあるという。
食堂で食事していると、必ず聞こえてくる「ぴちゃぴちゃ」。
これは、人が物を口の中に入れ、噛んでいるときの音。
かつて青島に住んでいた時は特に気にならなかったが、こちらに来て、音のボリュームに驚いているという。
しかし、前向きに考えると、青島市民はネガティブな方にしか見ていない。見方を変えると、即墨は魅力たっぷりのところなのだ。
そこで、こちら。
即墨の魅力を知ろう
魅力その1:自然たっぷり。 青島市内にここまで自然が残っているところがあるだろうか。この雄大な夜明けや日暮れをご覧になりたい方、ぜひお越しください。
魅力その2:運動のチャンスが豊富。 青島市内は歩いて40分の間に必ずお店がいろいろある。だから、40分歩く必要もない。
しかし、ここは40分歩かないと、何もない。
したがって、運動せざるを得なくなるのだ。
運動が嫌いで、最近ちょっとたるんできたあなた、チャンスです。
実際歩いてみると、
スタート時
ゴール時
結果−−−約1500歩
魅力その3:ビールより白酒や老酒。 ビールが苦手なあなた。案ずることなかれ、即墨には特産のお酒「即墨老酒」がある。
やや甘めのお酒で、温めて飲むと、体の底からぽかぽかになる。
魅力その4:有数の温泉地、即墨。 即墨は中国有数の温泉地。地元ならではの温泉地には常に多くの温泉客が訪れる。皆さんもぜひこの温泉地を訪れ、疲れを癒やしてはいかがだろうか。
以上、
即墨の生活について調べてみた件
でした。